zineを売ると言うこと。①

こんにちは。

Books DANTALIONの堺です。

さて、本日は趣向を変えてzineを売ることについて考えてみたいと思います。

初期衝動にまかせてzineやリトルプレスを作って見たものの、いざ配布する段階になってみると困る事が出てきます。

作った段階は嬉しくて嬉しくて周りのお友達に配ったりします。
で、配っていくうちにみんなの『すごいね!』という言葉を聞いて嬉しくなってしまい、お友達からの評価だけではそれほど満足できなくなってしまいます。

もっと多くの人に見てもらいたい!全然知らない人にも手に取ってもらいたい!
そしてできればお金に変えたい!!
という願望がむくむくと起こってきます。


そんな時に取れる手段としてどういう事が考えられるでしょうか。

①zine関係のフェアに出す。
②個展会場などで販売する。
③カフェや本屋に委託する。
④ネットを立ち上げてそこで販売する。

大体この4つに分類されると思います。

今回はまず、この①について考えてみたいと思います。

今、zineブームに火がつき始めている日本では実に様々なzineのイベントが行われています。

大きなところではZINE'S MATE
いわゆる、東京アートブックフェアです。

★The Tokyo Art Book Fair
http://zinesmate.org/

ここでは日本中からzineに興味ある方が集まり様々な人に手に取って見てもらえる場と言えます。

また、リルマグの野中モモさんの東京ZINESTERギャザリングというイベントもあります。

★Tokyo Zinester Gathering
http://zinestergathering.blogspot.com/

その他、単発開催のイベントなどもあり、もちろん日本各地で行われています。
ただ、圧倒的に東京が多く、地方の方には高額の交通費をかけて出てくるメリットは金銭的にはあまりないように思います。

出展料もかかりますので、個人と言うよりはzineを作っているお友達と一緒にブースを出すのがいいのかもしれません。
会場の展示物を見るために店番を交代できるのも大きなメリットです。
(会場での名刺交換などの営業もとても重要なものですから。)

その他にも文学フリマというイベントがあります。
文学フリマ - 文学フリマ公式サイト-お知らせ
http://bunfree.net/

色々と規制はありますが、多くの人が集まるため50冊くらいを完売させる出展者もいるなど、そのマーケット力には目を見張る者があります。

後は少し特殊ですがzine picnicがあります。
大阪ではDANTALIONも参加させて頂きましたが出展料もかからず、zineが好きな人たちが集まるため、zineが見知らぬ人に手にってもらえる率は高いと思われます。

★ZINE PICNIC
http://zinepicnic.tumblr.com/

これらのイベントは不定期開催なので次回の開催がある確率も大いに高いのでタイミングを見計らって出店する事ができます。
また、blogやツイッターで告知することで当日どんなzineが参加になるか来場者の人の興味を惹く事ができます。

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ここで、肝心の大体の相場を書いてみたいと思います。
あくまでDANTALIONの主観的な相場なので違う場合もありますが
参考程度に思って頂ければ幸いです。

*出展料ブースの場合。
一日1000円程度。(ブース単位のところもあれば、作品単位のところもあります。)

*委託の場合
5〜7掛け(掛け率での支払。300円の販売価格だとすると主催者に一冊あたり150円〜90円程度払う事になります。)

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ざっとこんな具合です。
交通費、宿泊費、食費、製作費などを踏まえると一日で得られる収入は微々たるものか赤字だと言えます。
ですが、対面販売が出来るので直接、ファン、お客さまと販売営業が出来るので今後の活動に大いにプラスされるとともに、何よりかけがえのないモチベーションを得る事ができます。

また、ネットなどの通販に比べ、キャッシュオンなので余分な手間賃がなく、放送する手間もなく、売り手買い手のストレスが最もないシステムだと言えます。

よく、zineは非営利の出版物だと思われがちですが、そんな事はありません。
フリーペーパーと違って最大の魅力はお金に換えられる事です。(配布の魅力はここでは置いておきます。)

自分の作品がお金を出してもらってまでも、買って頂けるその喜びは何物にも代える事は出来ません。

そのための売る努力をしすぎると、zine本来の楽しみからずれてしまう懸念は確かにありますが、それが決して悪いことだけではないと思います。むしろ、自分の作品をきちんとお金に変えると言うことをモノづくりの人たちらしく独自の工夫と完成で新しい概念を打ち出していく事が今後とても重要になってくると思います。

第一回目はこのあたりにしたいと思います。
次は個展会場で売る場合についてです。

ご意見、ご感想など頂けると幸いです。

Books DANTALION

http://www.books-dantalion.com